体調を崩したり、ケガをした猫さんだけでなく、健康な猫さんも避妊・去勢手術や伝染病の予防ワクチン接種、健診、爪切りなどで動物病院に行くことがありますよね。
本来、単独行動をする猫は、自分の身は自分で守るために周囲の環境に非常に敏感な動物です。
そのために、動物病院に連れて行かれるとなると、さまざまな場面で不安や恐怖などのストレスを感じてしまいます。
そして、そのストレスが検査の値を変化させて、診断や治療をややこしくすることもあります。 そこで、猫のストレスをできるだけ減らすような工夫をしてみてください。
当院に来てくださる猫の飼い主さんからよく聞く、来院する時に大変な事、かわいそうだと感じるポイントとその対処法を3つあげてみます。
慣れないキャリーに入れようとすると、猫は不安になり、興奮して抵抗します。
網目の細かい大きめの洗濯ネット(100円均一で売られているもので十分です)を被せるうようにして入れてから、キャリーに入れると良いです。
猫は不安や恐怖を感じると隠れたくなるので、外が見えない工夫をする事が大事です。
横向きに扉がついているキャリーだと、扉と反対の奥の方へ隠れて動かなくなります。
そして、当院で工夫している事は、診察室は、どの猫にとっても慣れていない場所なので、窓から見える景色や周囲からの音に不安を感じてしまいます。
窓をロールカーテンで隠し、扉を閉めて診察しています。
キャリーから出ている時間を、なるべく減らすように心掛けています。
*飼い主さんとお話している間は、キャリーの中で待機してもらいます。
しかし、このような工夫をしても、ストレスをゼロにすることはできないので、なるべく病院に来なくてすむようにしたいものです。
特に猫は高齢になると腎臓病にかかる可能性が高くなります。
その腎臓病を早期に発見できるのが、尿検査です。
腎臓病が次第に進行すると、腎臓の働きが低下した状態で、数ヶ月~数年の期間が絶つと、慢性腎不全になります。
そして、薬を飲ませる事や点滴治療が必要となり、定期的に通院しなくてはいけなくなります。
高齢の猫に、通院というストレスをできるだけかけないようにする為にも、腎臓病を早期に発見する事が大事になってきます。
*猫の予防・健診・病気・治療など、お訊きになりたいことやご相談されたいことがありましたら、どのようなことでもご相談下さい。